VMware NSX と その認定資格試験の勉強方法についてのヒントを、
いくつか紹介してみようと思います。
まず、NSX の技術認定資格についてですが、vSphere(DCV)とは別に
NV(Network Virtualization)というトラックがあり、DCV トラックと同様に
VCA / VCP / VCIX(VCAP 試験に合格すると認定される)/ VCDX があります。
NSX とはいっても、NSX for vSphere(NSX-v)のみを対象とした試験です。
つまり現時点の NSX の認定資格には NSX for Multi-Hypervisor については、まったく含まれません。
具体的な資格の体系や出題範囲などについては
VMware Education のサイトを参照いただければと思います。
※たまに変更があったり、具体的な出題内容には触れられなかったりするため。
VMware NSX Training and Certification
NSX の試験の勉強については、正攻法でいくとすると、
可能な限り VMware の認定トレーニングコースを受講するのがよいと思います。
たとえば、下記のような・・・
VMware NSX: Install, Configure, Manage [V6.2]
ただ、費用や受講時間帯などの問題で受講が難しいケースがあると思うので、
※ちなみに、私も NSX のトレーニングコースは受講できてません。
実は、私が NSX の資格(VCP-NV / VCIX-NV)を取得したのは 2014年
(VMware Certified Implementation Expert 6 – Network Virtualization - Acclaim)で
ちょっとノウハウが古いかもしれませんが、
このあと紹介するコンテンツは最新化されているようです。
1. 知識習得について
基礎知識
NSX の基礎知識の習得については、マニュアル(ドキュメント)を読むことが一番だと思います。
対象の NSX のバージョン(6.2、6.3 ・・・)を選択してからドキュメントを参照します。
VMware NSX for vSphere のドキュメント
NSX の基本的なマニュアルは、日本語で公開されています。
これまでの VMware 製品のドキュメントよりも、図やスクリーンショットが多い印象があります。
洋書や、VMware 公式の日本語技術書(2014年11月頃)も出版されていますが、
正直なところ個人的には、それらよりマニュアルのほうが分かりやすい気がします。
設計 / 操作手順
NSX の設計や、具体的な操作についての勉強については、
VMTN の VMware NSX フォーラムにあるドキュメント(「文章」タブ)を活用するとよいと思います。
まずおすすめなのは下記の 2つです。
ただし、NSX フォーラムのドキュメントやディスカッションは英語のみです。
特に VCP-NV の勉強では、「VMware NSX for vSphere Network Virtualization Design Guide」が役立ちます。
VMware® NSX for vSphere Network Virtualization Design Guide ver 3.0
NSX-v Operations Guide, rev 1.5
2. 実機操作について
VMware Hands-on Labs を利用する
NSX の実機環境を用意するのは、なかなかハードルが高いと思います。
Hands-on Labs(HoL)では、手軽に実機によるラボを使用することができます。
このページは VMTN の一部ですが、HoL を利用する場合は
あらたに VMTN アカウントとは別のアカウントを作成することになります。
HoL は、ラボ マニュアルのシナリオをもとに手順を進めるようになっていて、
ひと通りの機能を、実機で試すことができます。
VCIX の実技試験の準備としても、ラボ マニュアルのシナリオが参考になります。
下記のページに日本語化された主要なラボがまとめられています。
NSX については、まずは HOL-1703 から始まる名前のラボに取り組むとよいと思います。
HoL は無償で、何回でも同じラボを利用することができます。
私が VCIX-NV を取得した時には、20回以上 HoL-1403 を実行しました。
また、HoL ではラボ マニュアルのシナリオに沿わない操作も可能であり、
工夫すれば NSX API を試したりすることもできます。
※当時の NSX の基本的なラボは HoL-1703 ではなく、HoL-1403 でした。
※ラボを繰り返し利用する場合は、環境は初期化されてしまいます。
ただし、基本的に HoL で試せるのは NSX 自体の機能のみで、
物理的なネットワークにかかわる機能などは試せません。
評価用ライセンスを利用する
以前は、検証環境や自宅ラボなどで、実際に NSX 環境を構築しようとしても、
NSX は(vSphere などとは異なり)一般向けに無償評価ライセンスは提供されていませんでした。
しかし最近、有償ですが VMUG Advantage というサービスで
NSX の評価ライセンスが利用できるようになりました。
https://www.vmug.com/Join//EVALExperience
※ただし私は vExpert 用の評価ライセンスを利用させてもらっているので、これは利用してません。
NSX は技術要素としてはまだ新しめのもので、手探りで技術習得をしている人が多いと思いますので
なにかしら役立てていただければと思います。
以上、 NSX の勉強方法についてでした。