vRealize Network Insight(vRNI)は NSX や vSphere などで
ネット―ワーク仮想化された環境を可視化するツールです。
vRNI では過去の特定の時点にさかのぼって情報を確認することができます。
ネットワーク構成や、トラフィックに関するメトリックだけでなく、
実は仮想マシン(VM)の構成情報なども確認できたりします。
たとえば、
「仮想マシンで設定ミスがあって修正はしたものの、
ある事件があった時点での構成はどうだったか確認したい」ようなケースがあるとします。
今回は、下記の構成を変更した環境を例として vRNI を見てみます。
- 複数ある vNIC に、間違って同じポートグループを設定していたものを修正した。
- 仮想マシンに設定している OS の種類を、事情により
「Red Hat Enterprise Linux 7」から「Oracle Linux 7」に変更した。
vRNI では、NSX のネットワーク構成だけでなく、
上記のような VM 自体についての構成情報も確認することができます。
vRNI で VM の構成情報を確認してみる。
例として「db11」という VM を検索して、その構成情報を表示してみました。
この状態は すでに設定を変更して、期待どおりの状態です。
たとえば、3時間前の VM の構成情報はどうだったのか確認したいということであれば、
「Now」のあたりをクリックしてタイム スライダーを表示し、カーソル(今は 7:55)を3時間前に移動します。
そうすると、その時間にさかのぼって・・・
3時間前(3 hr ago)の情報を確認することができます。
この時間では、まだ OS が「Red Hat Enterprise Linux ~」で、
2 つの vNIC が間違って同じネットワーク(ポートグループ)に接続されていたことがわかります。
vROps で VM の構成情報を確認してみる。
一方、同様の情報を確認できるツールとして vRealize Operations Manager (vROps)もあります。
vROps でも同様に、VM「db11」の情報を検索して表示してみます。
たとえば下記のように VM の情報を表示したり・・・
VM に関連するオブジェクトを表示したりできます。
(今回のケースでの、接続ポートグループの情報はあります)
しかし vROps では過去にさかのぼった構成情報を確認するのが困難なケースがあります。
環境構成を可視化をするという点では、やはり可視化専用ツールというだけあり vRNI の方が見やすいと思います。
ただし vRNI / vROps はどちらも、全く時差がなく情報が反映されるわけではなく、
おなじ VM についての情報でも、パラメータごとに反映への時差があることもあります。
そのため厳密な調査にはイベント情報やログの参照が必要になるとは思いますが、
それでも環境確認やトラブルシュートをするうえでは便利ではないかと思います。
以上、vRNI で過去の VM 構成を見てみる話でした。