今月は1日1回くらい、さまざまな ネステッド vSAN 6.7 U1 を構成してみています。
昨日はこちら。
ネステッド vSAN 6.7 U1 を楽しむ。2018-12-22
23日目は、ディスクグループの複数ある vSAN を構築してみました。
5日~6日目には、ディスク グループ内でのディスク数を増やしてみましたが、
今回は、それぞれの ESXi ホストに vSAN ディスク グループを 2つ作成してあります。
vSAN-Cluster-20181223 クラスタ
- 3 ノード
- ハイブリッド ディスク グループ x 2
- キャッシュ層 SSD x 1
- キャパシティ層 HDD x 2
複数ディスク グループ構成の vSAN。
複数の vSAN ディスク グループを作成した vSAN では、
それぞれのディスクグループに キャッシュ層 SSD と、キャパシティ層のデバイスが必要です。
キャッシュ層 / キャパシティ層のデバイスだけのディスク グループ は構成できません。
ESXi ホストのディスク グループの 1つです。
もうひとつのディスク グループのディスク構成です。
一般的に、ディスク構成(モデル、デバイス数、容量など)は、すべてのディスクグループで揃えます。
ホストあたりのディスク グループを複数にしても、
デフォルトの仮想マシン ストレージ ポリシー「vSAN Default Storage Policy」では
ホスト障害に耐えられるように、ホストをまたいでデータを配置します。
ちなみに、今回は単一の仮想 SCSI コントローラを使用したのですが、
物理マシンの vSAN でディスクグループを構成する場合は、
複数のディスク コントローラを搭載し、ディスクグループごとに分けることもありえます。
それに近い構成にしたい場合、ネステッド vSAN 環境では
ネストの外側で、ESXi VM での仮想ディスク接続の設定を変更すれば、
複数の仮想 SCSI コントローラによる構成にすることも可能です。
もし、仮想 SCSI コントローラを追加するのであれば、
vSAN ディスク グループ作成の前に、
ESXi VM は停止してから追加します。
そして ESXi VM の仮想ディスクごとに SCSI コントローラを指定します。
仮想マシン ストレージ ポリシーでストライプ数を増やしてみる。
複数のディスク グループがあるので、仮想マシン ストレージ ポリシーを調整して、
vSAN オブジェクトのコンポーネントを、それぞれの vSAN ディスクグループに配置してみます。
今回は、データの可用性はそのままで、ディスクのストライプ数だけを変更してみます。
このようなポリシーは、オブジェクトあたりのキャパシティ層ディスクが増加するため、
I/O 性能向上を見込んで構成することがあります。
ただし、ネスト環境では性能面でのメリットはうけられません。
ポリシーでのディスク ストライプ数の設定は、
「vSAN」→「詳細なポリシー ルール」→「オブジェクトあたりのディスク ストライプの数」
で設定することができます。
「vSAN-Stripe2-Policy」という名前で、ストライプ数が「2」のポリシーを作成します。
作成したポリシーを VM に適用して、コンプライアンスが「準拠」の状態にします。
VM のデータは元の RAID 1 だけの配置から、
コンポーネントを RAID 0 で分散したうえで RAID 1 を構成する配置に変更されました。
画面を横にスクロールすると、RAID 0 のコンポーネントが
それぞれ別の物理ディスクに配置されていることがわかります。
なお、今回は ホスト内のディスクで RAID 0 配置となりましたが、
vSAN では RAID 0 になったデータは、別のホストに分散配置されることもあります。
vSAN のデータ配置について実機確認するときには
最小ディスク構成の環境より、ディスク数が多い環境のほうが理解をしやすいかなと思います。
ディスク グループ構成を検討する場合も、ネステッド vSAN で同等のディスク数 / 容量の
vSAN ディスク グループの環境を作成してみると、なにか新たな気づきが得られるかもしれません。
つづく。