vSAN 6.7 U1 では、「仮想マシン ストレージ ポリシー」を考慮した
データストア空き容量の確認ができるようになっています。
下記のように、vSAN データストアの「容量の概要」画面の
「ポリシーで使用可能な容量」で仮想マシンが利用できる空き容量を確認できます。
スクリーンショットでは、デフォルトのポリシー「vSAN Default Storage Policy」で算出されています。
そこで、別の仮想マシンストレージポリシーで使用可能容量を確認してみます。
デフォルトのポリシーでは「許容される障害の数:1 件の障害 - RAID-1(ミラーリング)」なので、
あえて、「policy-vsan-raid0」という名前で「データの冗長性なし」のポリシーを作成しました。
「容量の概要」画面でこのポリシーを指定すると、このポリシーを利用した場合に
ポリシーで使用可能な容量が 2倍になることがわかります。(ただし冗長性はありません)
実は、この情報は PowerCLI でも確認できるようになりました。
PowerCLI 11.2 Released, with more goodness for vSAN!
そこで、PowerCLI でも 同様の空き容量確認をしてみます。
今回は、PowerCLI 11.2 を利用しています。vCenter には既に接続ずみです。
PowerCLI> Import-Module VMware.PowerCLI
PowerCLI> Get-Module VMware.PowerCLI | select Name,Version
Name Version
---- -------
VMware.PowerCLI 11.2.0.12483598
PowerCLI では、Get-VsanSpaceUsage で vSAN の容量情報を確認できます。
※ infra-cluster-01 は、vSAN クラスタの名前を指定しています。
ただし、下記にあるような FreeSpaceGB や CapacityGB には、
今回確認しているポリシーをもとにした空き容量が反映されません。
そこで、VsanWhatIfCapacity プロパティを確認します。
PowerCLI> Get-VsanSpaceUsage -Cluster infra-cluster-01
Cluster FreeSpaceGB CapacityGB
------- ----------- ----------
infra-cluster-01 2,911.358 4,657.552
特に仮想マシン ストレージ ポリシーを指定していない場合、
VsanWhatIfCapacity は情報を持ちません。
PowerCLI> Get-VsanSpaceUsage -Cluster infra-cluster-01 | select -ExpandProperty VsanWhatIfCapacity
PowerCLI>
デフォルトのポリシーを指定した場合です。
PowerCLI> Get-VsanSpaceUsage -Cluster infra-cluster-01 -StoragePolicy "vSAN Default Storage Policy" | select -ExpandProperty VsanWhatIfCapacity | Format-List
StoragePolicy : vSAN Default Storage Policy
TotalWhatIfCapacityGB : 2328.77610206604
FreeWhatIfCapacityGB : 1455.28823816683
今回作成した「policy-vsan-raid0」を指定すると、結果に反映されます。
PowerCLI> Get-VsanSpaceUsage -Cluster infra-cluster-01 -StoragePolicy "policy-vsan-raid0" | select -ExpandProperty VsanWhatIfCapacity | Format-List
StoragePolicy : policy-vsan-raid0
TotalWhatIfCapacityGB : 4657.55220413208
FreeWhatIfCapacityGB : 2910.5833046427
独自の仮想マシン ストレージ ポリシーを作成した時などに
確認手順に取り込んでおくと便利かもしれないと思いました。
以上、vSAN データストアの空き容量確認についての話でした。