Virtual SAN(VSAN)で、ESXi 追加の実験をしてみました。
VSAN は、ESXiのローカルディスクと、同じくESXi 自身に接続されたSSD(キャッシュとして利用)して
複数台のESXi にまたがる分散データストアを構築する機能です。
この機能は、(当然のことながら)データストアの空き領域が不足したら
ESXi に(物理的に)HDDを追加して、VSANのディスクグループに追加すれば
領域拡張ができます。
そして、VSANクラスタ内でのCPU処理性能、メモリ容量といったリソースが不足した場合、
ディスクリソースに容量、性能的な余裕があるなら
ディスクを持たないESXi を追加することもできるそうです。
(と、vForum2013で聞きました・・・)
下記のようなイメージです。
そこで、実際に データストア用のディスクを持たないESXi を
VSANクラスタに追加してみました。
※ただし今回は、ESXi 自身をインストールするディスク領域は持たせています。
試せていませんが、ステートレスのAutoDeployと組み合わせれば
ESXi のインストール領域も不要かもしれません。
最初は 2台のESXi でVSANクラスタを構築しています。
このクラスタに、3台目のESXi(データストア用SSDなし)を追加します。
クラスタ内のESXi は3台になりますが、3台目はデータディスクをもっていません。
※vCenter5.5 & WebClient 5.5 なので、ESXi のドラッグ&ドロップでクラスタに追加してみました。
クラスタにESXi が追加されましたが、
このESXi には、VSANで使用するためのローカルディスクがありません。
しかし、クラスタに追加した3台目のESXi ホストも、
VSANの分散データストア(vsanDatastore)に接続できるようになっています。
3台目のESXi の追加前、追加後のVSANクラスタのリソースを比較してみます。
今回のESXi のスペック は、1台あたり CPUは6.8GHz弱(約3.4GHz x 2コア)、メモリは4GBです。
ESXi 追加前のCPUリソース
この時点では、このクラスタはESXi 2台分のリソースを持っています。
ESXi 追加前のCPUリソース
ESXi の追加により、このクラスタはESXi 3台分のリソースを持ちました。
CPU容量とメモリ容量にはESXi 1台分のリソースが追加されましたが、
VSAN用ディスクを持たないESXi を追加してみたので、期待通り
ストレージ(データストア)の容量はほぼ変わっていません。(認識の都合か、若干増加しました)
3台目のESXi でもデータストアが本当に利用できるか、
ためしに、VM を vMotion で移動してみました。
追加したESXi にvMotionしてみました。
vMotion での移行先は、VSAN用ディスクをもたないESXi です。
※残念ながら、vMotion はドラッグ&ドロップではできませんでした。
vMotion 中・・・
vMotion が完了し、ちゃんと 3台目のESXiでもVMが稼働しています。
以上、VSANクラスタへのデータディスクなしESXi の追加でした。