今回は、VOVA での Cinder ボリュームの見え方についてです。
Cinder は、ブロックデバイス ストレージを管理する OpenStack コンポーネントです。
OpenStack + vSphere と vSphere OpenStack Virtual Appliance(VOVA)
のコミュニティ ページはこちら。
これまでの VOVA。
vSphere と OpenStack。第1回 VOVA のデプロイについて。
vSphere と OpenStack。第2回 VOVA でインスタンス起動。
概要。
OpenStack + vSphere 環境の Cinder は、
データストアに VMDK ファイルを自動作成します。
ただし、VMDK ファイルを作成するだけでなく「Shell VM」と呼ばれる、VMDK 管理用の
「ただ VMDK ファイルを接続されているだけの VM」とセットで作成されます。
この VM は、PowerON されたりせず、vNIC も割り当てられていません。
Cinder で、Nova インスタンス(VM)に Cinder のボリュームを割り当てると、
Shell VM に接続されている VMDK ファイルが、その VM からも接続されます。
このとき、Shell VM には、常に接続されたままになるので、
VMDK ファイルは共有されている状態になっています。
実際の画面を見てみる。
VOVA での Cinder のボリューム作成も、OpenStack ダッシュボードからです。
ボリューム名、容量 等を入力します。
今回は、ボリューム名を「vova-vol01」、容量は 2GB にしています。
作成されたボリュームを VM に割り当てるには、「接続の編集」を開きます。
「インスタンスへの接続」で、
接続する VM(Nova インスタンス)を選択します。
少し待つと・・・
「接続先」に、接続したインスタンス名と、
そのインスタンスでのデバイス名(例だと /dev/sdb)が表示されます。
ちなみに、VOVA に SSH ログインしてみると
「cinder list」コマンドで同様に確認できます。
OpenStack ダッシュボードから、
インスタンスのコンソールを画面をひらいて確認してみました。
/dev/sdb として、2GB のディスクが認識されています。
ただし、ただのブロックデバイスとして認識されるので
この領域にファイルを配置したりするためには、
ファイルシステム作成や、マウントが必要です。
vSphere Web Client からの見え方。
Cinder ボリュームが、
「volume-UUID」という名前の VM(Shell VM)と一緒に作成されています。
VMDK ファイルが作成されたデータストアは、VOVA のデプロイ時に
「VMware Driver Configuration」で指定したデータストアです。
PowerOff 状態の、Shell VM の「ハード ディスク 1」の VMDK ファイル名と・・・
Cinder ボリュームを割り当てた VM の
「ハード ディスク 2」の VMDK ファイル名が同じです。
vSphere の世界だと、
どの VM にも割り当てられていない ノラ VMDK ファイルは
扱いにくいのかな、と思いました。
以上、VOVA でのボリューム作成でした。
つづく。(かもしれない)