VOVA について、前回このような感想を残しましたが、
これについて、ちょっと補足をしておこうと思います。
vSphere と OpenStack。第3回 VOVA でボリューム作成。(Cinder)
「OpenStack 管理による vSphere 環境の自動化が~」といった感じではなく、
OpenStack から操作される vSphere の動作を見るために使っていきたいと思いました。
vSphere と OpenStack を組み合わせる場合、
OpenStack で管理するコンピュートノードとして(ハイパーバイザとして)
vSphere(ESXi + vCenter)を使うことになります。
この時、OpenStack は vCenter を操作するドライバ(プラグイン)を使用します。
このドライバは、vSphere driver、VMDK driver と呼ばれていて、
これは、自力でゼロから OpenStack + vSphere の環境を構築しても、
VIO もしくは VOVA を使用しても変わらない部分だと思います。
ただ、VOVA と VIO では対応しているコンポーネントや
OpenStack 環境の構築手順が異なるようです。
たとえば VOVA では、仮想アプライアンスをデプロイすれば
簡易的な OpneStack 環境が構築できます。
しかし Neutron は使用できるようにはなっていません。
一方 VIO では、仮想アプライアンスをデプロイすると
VIO Manager と VM のテンプレート が展開され、
そこから更に OpenStack 管理用の VM(20 VM くらい?)を展開することで
OpenStack 環境となるようです。
Newtron も NSX との連携により、使用できるようになっているようです。
vCetner を経由した連携方法や、使用するドライバの動作、
vSphere 環境には実際どのようなオブジェクトができるのか、といったことの確認は VOVA で可能です。
そのため、とりあえず OpenStack 連携がどのようなものなのか見てみたい場合は
VOVA を使用してみるとよいと思います。
ただ、本番環境での OpenStack + vSphere を検討するときは
VIO(のベータプログラム)を使わざるを得ない気がしました。
そもそも、OpenStack 込みで製品サポートを得られるのは VIO の方のみで、
しかも VIO は管理用 VM の構成が相当ちがう(VM 構成が本気すぎる気も・・・)ので
VOVA だと PoC しきれない気がしました。NSX 連携も必要でしょう・・・
ということで、もう少し VOVA を使ってみようと思います。
以上、VOVA の用途についての所感でした。