「vSphere と OpenStack どっちがいいの」と聞かれることがあるので、簡単に絵をかいてみました。
それぞれ役割が違うので「どちらが」とは言えない感じだと思います。
まず、一般的な vSphere の使われ方ですが、サーバ仮想化をこんな感じで実現しています。
ESXi ハイパーバイザを、管理サーバ(vCenter)で管理します。
vSphere の主要な機能は、基本的に vCenter がある前提となっています。
vSphere の対抗となるサーバ仮想化製品は色々あります。
直接ハイパーバイザを操作することもありますが、
大規模向けの製品(構成)では、だいたい vSphere と同様に管理サーバが必須だと思います。
OpenStack と vSphere の関係を絵にしてみました。
OpenStack はサーバ仮想化をするものではなく、クラウド管理をするためのものとされています。
そのため、OpenStack は「vSphere と連携する」関係であって、
vSphere と直接的に対抗するものではないと考えられます。
また、絵には記載していませんが、OpenStack がクラウド管理を実現するために連携するのは
ハイパーバイザだけでなく、ストレージやネットワーク機器などとも連携します。
OpenStack を介することで
vSphere に限らず、クラウド環境を構成するハイパーバイザを
共通の API や共通の UI で管理することができるようになるはずです。
たとえば、ハイパーバイザが違っても、
Horizon Dashboard や nova glance CLI、なにか「内製ツール」的なもの等で
同じように管理できるようになるはずです。(理想的には・・・)
あえて OpenStack と対抗する VMware 製品を上げるとすると、
vRealize Automation(旧称 vCloud Automation Center。vCAC)あたりのようです。
以上、vSphere 等のサーバ仮想化製品と OpenStack の関係についてでした。