vSphere 6.0 の新機能や機能拡張 について
公開されている範囲(一部予想を含む)でお伝えします。
https://www.vmware.com/files/pdf/vsphere/VMware-vSphere-Platform-Whats-New.pdf
海外の vExpert による vSphere 6.0 のブログ記事・・・
今回は、vMotion のトラフィックをあつかうネットワークについての新機能についてです。
あまり派手な機能拡張ではありませんが、vSphere 6.0 から、
vMotion が、ネットワークセグメントを越えて(L3 経由で)実行可能になりました。
vSphere 5.5 までは、vMotion でデータを転送するネットワーク(VMkernel ポートの vMotion ネットワーク)が、
vMotion 元 / 先で同じネットワークセグメントである必要がありました。
vSphere 6.0 からは、 vMotion ネットワークが別セグメント(L3 経由)でもサポートされます。
ちなみに、
この機能拡張は、ESXi の VMkernel ポートで使用するネットワークの話であり、
VM(上のゲスト OS) が使用する IP アドレスが vMotion 前後で自動変更されるわけではありません。
ゲスト OS の IP アドレスが vMotion 前後で変更されたりはしないので、
いわゆる「サービスで利用するネットワーク」のポートグループは、vMotion 先の ESXi (の仮想スイッチ)にも用意しておき、
ちゃんと vMotion 後にも、ゲスト OS が ネットワークに接続できるようにしておく必要があります。
VMkernel ポート(vmkポート) は下記のような画面で設定するものです。
※vCenter 5.5 の Web Client ですが・・・
この機能ですが、たとえば
- 既存の vSphere 環境を統合したり
- 旧バージョンの vSphere 環境を vSphere 6.0 にアップデートするときにアドレス設計が変更できなかったり
といった場合などに、vCenter 間の vMotion や LD-vMotion とあわせてメリットがありそうだと思いました。
以上、vMotion が L3 を越えられるようになる話でした。