最近リリースされた ESXi のパッチで、
esxtop がわずかに機能拡張されて、NFS でも DAVG(デバイス遅延時間)が表示されるようになりました。
ESXi 5.5 U2 の Build 2718055 で、
パッチのファイル名だと、ESXi550-201505002.zip です。
VMware ESXi 5.5, Patch ESXi-5.5.0-20150504001-standard (2114251)
http://kb.vmware.com/kb/2114251
To debug performance issues related to NFS datastores, DAVG has been added to the esxtop utility.
そこで、ためしに見てみました。
esxtop を起動後、「u」をクリックすると
「u:disk device」(ストレージ デバイス パネル)が表示できます。
ストレージのパフォーマンスに関する問題を識別するために、esxtop を使用 (2014768)
http://kb.vmware.com/kb/2014768
関係するカウンタは、下記のようです。
※これまで NFS データストアでは表示されてませんでした。
- DAVG/cmd
コマンドあたりのミリ秒単位の平均デバイス遅延。 - DAVG/rd
読み取り処理あたりのミリ秒単位の平均デバイス読み取り遅延。 - DAVG/wr
書き込み処理あたりのミリ秒単位の平均デバイス書き込み遅延。
少し前の ESXi では、こう見えていたのですが・・・
(ESXi のバージョン)
~ # vmware -vl
VMware ESXi 5.5.0 build-2456374
VMware ESXi 5.5.0 Update 2
※自宅環境なので、遅延時間はあまり気にしないでください。
NFS でも DAVG カウンタが表示されるようになりました。
(ESXi のバージョン)
~ # vmware -vl
VMware ESXi 5.5.0 build-2718055
VMware ESXi 5.5.0 Update 2
さらに、esxtop のフィールド表示を変更してみました。
esxtop を起動後、「f」をクリックして、デフォルトで表示される「i」(コマンド全体)のほかに、
「j」(Read)と 「k」(Write)フィールドも表示してみます。
- I: LATSTATS/cmd = Overall Latency Stats (ms)
- J: LATSTATS/rd = Read Latency Stats (ms)
- K: LATSTATS/wr = Write Latency Stats (ms)
下記のようなフィールド表示にしてみました。
※Latency 系以外のフィールドは、いくつか OFF にしました。
Current Field order: ABcdefghIJKlmnop
* A: DEVICE = Device Name
* B: ID = Path/World/Partition Id
C: NUM = Num of Objects
D: SHARES = Shares
E: BLKSZ = Block Size (bytes)
F: QSTATS = Queue Stats
G: IOSTATS = I/O Stats
H: RESVSTATS = Reserve Stats
* I: LATSTATS/cmd = Overall Latency Stats (ms)
* J: LATSTATS/rd = Read Latency Stats (ms)
* K: LATSTATS/wr = Write Latency Stats (ms)
L: ERRSTATS/s = Error Stats
M: PAESTATS/s = PAE Stats
N: SPLTSTATS/s = SPLIT Stats
O: VAAISTATS= VAAI Stats
P: VAAILATSTATS/cmd = VAAI Latency Stats (ms)
Toggle fields with a-p, any other key to return:
以前のリリースでは、NFS の DAVG/rd、DAVG/wr が表示されていませんでしたが・・・
5.5.0 build-2718055 では、
DAVG/rd、DAVG/wr どちらも(Read / Write 両方とも) NFS の平均遅延時間が表示されるようになりました。
NFS データストアが好きな人にはうれしい機能拡張だと思います。
ちなみに、ストレージの DAVG と 他の遅延時間との関係は、
下記ブログあたり(特に絵)などが参考になると思います。
Troubleshooting Storage Performance in vSphere – Part 1 - The Basics
以上、esxtop の機能拡張についてでした。