今月は1日1回くらい、さまざまな ネステッド vSAN 6.7 U1 を構成してみようと思います。
昨日はこちら。
ネステッド vSAN 6.7 U1 を楽しむ。2018-12-03
4日目は、All-Flash / Hybrid の vSAN をそれぞれ作成してみる話です。
それぞれ 3ノードで、All-Flash と Hybrid のネステッド vSAN を用意してみました。
- vSAN-Cluster-20181203aクラスタ → Hybrid ディスク グループ の vSAN
- vSAN-Cluster-20181203bクラスタ → All Flash ディスク グループ の vSAN
All-Flash / Hybrid の見え方。
vSAN-Cluster-20181203a クラスタ
ディスクグループがハイブリッド構成(キャッシュ層が SSD + キャパシティ層が HDD)の vSAN です。
キャパシティ層のデバイスは、「ディスク層」が「容量」と表示されています。
クラスタ内の ESXi では、ディスクグループの種類は揃えます。
vSAN-Cluster-20181203b クラスタ
ディスクグループがオールフラッシュ構成(キャッシュ層が SSD + キャパシティ層も SSD)の vSAN です。
こちらも、クラスタ内の ESXi では、ディスクグループの種類は揃えます。
ストレージデバイスの SSD / HDD 切り替え。
実は vSphere では、ESXi に接続されたストレージ デバイスを
SSD / 非 SSD(HDD)と識別させる方法があります。
ネステッド vSAN 環境の場合、外側の物理マシンに搭載したストレージ デバイスによって
ネスト側の ESXi VM のデバイスも認識がかわります。
しかし、その認識にかかわらず強制的に SSD / 非 SSD と認識させることで
疑似的に All-Flash / Hybrid vSAN を構成することができます。
この設定で性能面で変化があるわけではありませんが、
All-Flash 限定の機能を検証することができるようになります。
ストレージ デバイスの SSD / 非 SSD の認識は、ESXi の
設定 → ストレージ デバイス 画面で設定できます。
もともとドライブのタイプが「フラッシュ」(SSD)と認識されているデバイスでは、
「HDD ディスクとしてマーク」ボタンが表示されます。
一方、ドライブのタイプが「HDD」と認識されているデバイスでは、
「フラッシュ ディスクとしてマーク」ボタンが表示されるので、
これで SSD としてマークできます。
SSD / HDD マークの仕組み。
ESXi での SSD / 非 SSD マークには、
ストレージ アレイ タイプ プラグイン (SATP)という仕組みが利用されています。
ストレージ デバイスの種類を指定できるルールを付与することで、
Hybrid ディスクグループに含まれる、HDD と認識されたデバイスでは、
Options が disable_ssd となっているルールが設定されています。
一方、All-Flash ディスクグループに含まれる、ストレージ デバイスでは、
キャッシュ層 / キャパシティ層 の両方のデバイスに enable_ssd が設定されています。
本来であれば SSD / HDD を正しく認識させるための機能のはずですが、
このように、ネステッド vSAN では、物理ストレージの種類にかかわらず
All-Flash / Hybrid のラボ環境を構成することに利用できます。
つづく。