今月は1日1回くらい、さまざまな ネステッド vSAN 6.7 U1 を構成してみようと思います。
昨日はこちら。
ネステッド vSAN 6.7 U1 を楽しむ。2018-12-05
6日目は、vSAN のキャパシティ層 HDD の搭載数を増やしてみました。
ラボ構築などで極端にスペックの低いマシン構成にする場合などでは
ディスク構成によって ESXi の搭載メモリ容量の考慮が必要です。
そこで今回は意図的に、メモリ不足になる状態でディスク グループ作成をしてみます。
vSAN-Cluster-20181206 クラスタ
- Hybrid ディスク グループ vSAN
- キャッシュ層 SSD x 1
- キャパシティ層 HDD x 3
今回の ESXi ホストは、 キャパシティ層むけに HDD を 3つずつ搭載しています。
この時点では、vSAN ディスクグループが未作成の状態です。
そして、キャパシティ層の HDD を 3つ指定して、
vSAN ディスクグループを作成してみます。
しかし、ディスクグループ作成は下記のようなエラーで失敗してしまいます。
実は vSAN を構成するにあたり、ディスクグループに含めるデバイスの構成によって
ESXi のメモリ容量の要件が異なります。
この環境では、ネステッド vSAN ということもあり
ESXi に搭載しているメモリ容量が、極端に少なくなっています。
そのため、そのメモリ容量での上限である HDD 数(2つ)を超えてしまいエラーとなります。
ネストの外側での、ESXi VM を見てみます。
ディスクグループ作成でエラーを発生させた時点では、
6GB しかメモリを割り当てていませんでした。
そこで VM を停止して、メモリ容量を 8GB に変更しました。
VM(ESXi)を起動するだけで、ESXi は変更後のメモリ容量を認識します。
あらためて、キャパシティ層 HDD が 3つの vSAN ディスクグループを作成します。
今度は、ディスクグループを作成できました。
キャッシュ層 SSD x 1 と キャパシティ層 x 3 で、合計 4 ディスクです。
このように、vSAN ディスクグループ数や、そのディスク構成によって
ESXi で必要なメモリ容量が異なります。
実際に物理マシンで vSAN を構成するときにこの制限が問題になることは少ないと思いますが、
ラボ環境の準備や、いわゆる vSAN によるオーバーヘッドとなる容量の見込みなどで
注意が必要になることもあるかなと思います。
ちなみに、vSAN ディスクグループの最大構成である
5ディスクグループ で、それぞれ 7キャパシティ層 HDD を搭載する場合は、
vSAN で使用する容量として最小でも 32GB のメモリが必要とされています。
以下、vSAN 6.7 のドキュメントより。
メモリ
vSAN のメモリ要件は、ESXi ハイパーバイザーによって管理されるディスク グループと
デバイスの数によって決まります。各ホストには、最大で 5 個のディスク グループと、
ディスク グループあたり最大で 7 個のキャパシティ デバイスに対応できるよう、
最小でも 32 GB のメモリを搭載する必要があります。
つづく。