引き続き、vSphere with Kubernetes を体験するためのラボ環境構築をしていきます。
今回は、vSphere 環境の事前準備です。
前回はこちら。
vSphere with Kubernetes ラボ環境構築。Part-01: 環境説明編
Superviser Cluster を有効化する準備として、
vSphere DRS、vSphere HA、vDS まわりの設定をしておきます。
ここから設定するのは、(前回も掲載した)サーバ構成イメージ図の赤破線の部分にあたります。
vSphere DRS の有効化。
Superviser Cluster を有効化する前提として、vSphere DRS / HA 両方の有効化が必要です。
まず、vSphere Cluster で、DRS を「完全自動化」で有効化しておきます。
vSphere Cluster を作成した時点では DRS が無効なので、「編集」から設定変更します。
vSphere DRS を有効(緑)にして、自動化レベルは「完全自動化」を選択しておきます。
vSphere HA の有効化。
そして、vSphere Cluster で、HA も有効化しておきます。
※vSAN を利用する場合は、vSAN データストアを構成したあとで HA を有効化します。
vSphere HA も、vSphere Cluster 作成時点では無効なので、「編集」から有効化しておきます。
「障害および対応」タブで、vSphere HA を有効(緑)にしてきます。
今回のラボ構成だと共有データストアが 1つだけ(2つ以上ではない)です。
そこで、vSphere HA のハートビート データストア不足メッセージの抑止のために、「詳細オプション」タブで次のパラメータを追加しておきます。
das.ignoreinsufficienthbdatastore = true
※ 参考: vSphere HA の詳細オプション
- もしくは、2つ以上のデータストアを用意しておきます。
- vSAN の場合は、データストアが 1つでも特にメッセージは表示されません。
vSphere Cluster で、DRS / HA 両方が有効な状態になりました。
vDS 作成 / ESXi のアップリンク接続。
Superviser Cluster の Kubernetes ネットワーク機能では、NSX-T 3.0 を利用します。
そして、NSX-T の仮想スイッチでは、vSphere 7.0 の分散仮想スイッチ(vDS 7)を利用することになります。
そのため、バージョン 7 の vDS を作成し、そのアップリンクに ESXi の vmnic(物理 NIC にあたる)を割り当てておきます。
ただし、今回は、vDS 作成についてこまかい手順は省略し、ポイントだけ記載しておきます。
vDS 作成時に、バージョンは「7.0.0」を選択します。
vDS の MTU はデフォルトでは 1500 です。
NSX-T のオーバーレイ ネットワークの要件にあわせて、1600 以上にしておきます。
ESXi ホストを vDS に追加して、アップリンクを割り当てておきます。
Superviser Control Plane VM 用 分散ポートグループ作成。
※既存仮想スイッチに管理ネットワークに接続できるポートグループがある場合は不要ですが・・・
あとで Superviser Cluster を有効化する際に、
Superviser Control Plane VM を接続するネットワーク(ポートグループ)を選択することになります。
vCenter などが接続された管理ネットワークにアクセスできる、
もしくは管理ネットワーク自体の分散ポートグループも作成しておきます。
今回は「DPortGroup-labmgmt」というポートグループを作成しています。
つづく・・・