vSphere 5.5 からの新機能、AppHA のセットアップの様子をお届けしようと思います。
けっこう長くなりそうなので、下記のように分けてポストしてみます。
セットアップ手順の流れ(予定・・・)
- Hyperic の vApp デプロイ ★←今回はここ
- Hyperic のセットアップ
- Hyperic への VC 登録
- AppHA の OVA デプロイ
- AppHA と vSphereHA のセットアップ
- Hyperic エージェントの導入
- AppHA ポリシーの作成
- AppHA ポリシーの割り当て
AppHA の概要はこちらもどうぞ。
今回の Hyperic のマニュアルはこちら(英語)
VMware vCenter Hyperic Documentation
https://www.vmware.com/support/pubs/hyperic-pubs.html
ちなみに、Hyperic は vCenter Operations Management Suite に
含まれているので、今回の Hyperic はそちらの評価版を使用しました。
vCenter Operations Management Suite には
他にもいろいろな製品が含まれます。
VMware vCenter Operations Management Suite のドキュメント
http://www.vmware.com/jp/support/support-resources/pubs/vmware-vcops-suite-pubs
参考手順
VMware vSphere Blog(英語ですが)
Installing vSphere App HA 1.0 - Part 1 of 3
http://blogs.vmware.com/vsphere/2014/02/installing-app-ha-pt1.html
Installing vSphere App HA 1.0 - Part 2 of 3
http://blogs.vmware.com/vsphere/2014/02/installing-app-ha-pt2.html
Installing vSphere App HA 1.0 - Part 3 of 3
http://blogs.vmware.com/vsphere/2014/02/installing-vsphere-app-ha-pt3.html
準備
下記の準備をしておきます。
- vCenter 環境を構築しておく。
今回は、仮想アプライアンス版の vCenter 5.5 u1 を使用しています。 - Hyperic と AppHA のOVAファイルを MyVMware サイトから DL しておく。
- vCenter-hyperic-5.8.1-EE.ova
vApp 版の Hyperic です。
バージョンは2014年05月時点で最新の 5.8.1 を使います。 - hyperic-hqee-agent-x86-64-linux-5.8.1.tar.gz
Hyperic のエージェントです。 - AppHA-1.1.0.188-1711850_OVF10.ova
バージョンは2014年05月時点で最新の 1.1 を使います。
- vCenter-hyperic-5.8.1-EE.ova
- IP アドレスは、3つ用意しておく。
- Hyperic サーバで1つ
- Hyperic 用 DBサーバで1つ
- AppHA の仮想アプライアンスで1つ
- vApp デプロイ先の クラスタで、DRS を有効にしておく。
- 保護したいアプリケーションが動作する VM(ゲスト OS)を用意しておく。
- (今回は、障害時の E-Mail 設定は省略します。)
手順
今回は、vApp 版の Hyperic を使用するので ova ファイルをデプロイします。
基本的に、一般的な vApp デプロイと同様の手順になります。
まず、Web Client にログインして、デプロイ先(今回はとりあえずデータセンタ)を
右クリック →「OVF テンプレートのデプロイ」をクリックします。
事前にダウンロードしておいた Hyperic の OVA ファイルを指定します。
※ vCenter-hyperic-5.8.1-EE.ova ファイルを指定します。
OVA ファイルの内容が表示されるので「次へ」。
EULAの承諾 は「承諾」をクリックすると「次へ」をクリックできるようになります。
vApp の名前を入力します。
今回はデフォルトの「vCenter Hyperic」のままです。
デプロイする 仮想マシンフォルダ を指定して「次へ」をクリックします。
構成の選択 画面では、
本来だと vApp のスペック(小規模用、大規模用など)が選択できるはずですが、
なぜか表示されないのでそのまま(おそらく「小」規模用?)で「次へ」をクリック。
※日本語環境だからかもしれません。
vApp をデプロイするクラスタを選択します。
今回は、cluster01_mgmt という名前の DRS クラスタにデプロイします。
vApp をクラスタにデプロイするときは DRS クラスタにしておきます。
DRS が有効であれば、手動モードでも構いません。
仮想ディスクのフォーマットを選択します。今回は動作検証するだけなので、
ストレージ容量節約のため「Thin Provision」にします。
そして、デプロイ先のデータストアを選択します。
DRS クラスタにデプロイするので、
クラスタに参加してる ESXi が共有しているデータストアを選択します。
vApp に含まれる VM を接続するポートグループを選択します。
※接続するポートグループがデフォルト以外の場合は、あらかじめ作成しておきます。
DNS サーバ、ゲートウェイ、ネットマスクは
指定したポートグループの環境に合わせて入力します。
ちなみに、
vCenter のIP プール(もしくはネットワーク プロトコル プロファイル)を作成したほうがよさそうですが、
なくても Hyperic / AppHA のデプロイはできました。
Hyperic Server、Hyperic 用 DB それぞれの
管理用ユーザ「hqadmin」のパスワードを指定します。
そして、IP アドレスも指定します。「Networking Properties」を開いて・・・
Hyperic Server と、Hyperic 用 DB サーバ(vPostgres DB)の
IP アドレスを入力して、「次へ」。
設定内容を確認して「終了」をクリックすると、デプロイが開始されます。
正常にデプロイ完了すると、Hyperic の vApp が作成されます。
※例では、【仮想マシン】 のインベントリで表示しています。
vApp には、2つの VM が含まれています。
- vCenter_Hyperic_Server → Hyperic Server の VM です。
- vFabric_vPostgres_DB → Hyperic が内部で使用する DB サーバの VM です。
どちらも、VM バージョン が 7 なので、
最初に バージョン 10 にアップグレードしておきます。
まず、Hyperic Server の VM を右クリックして、
「すべての vCenter アクション」→「互換性」→
「仮想マシンの互換性のアップグレード」をクリックします。
確認画面が表示されるので「はい」をクリックします。
今回は「ESXi 5.5 以降」を選択します。
VM バージョンが 10 になりました。
同様に、Hyperic 用 DB サーバも
VM バージョン を 10 にしておきます。
次は、Hyperic をセットアップします。
つづく・・・