Hadoop 検証環境がほしくなり、
せっかくなので vSphere Big Data Extentions(BDE)を試してみようと思います。
vSphere Big Data Extensions
http://www.vmware.com/jp/products/big-data-extensions
BDE は、vSphere 環境で
Hadoop クラスタの自動プロビジョニングや VM 追加などができるソリューションです。
GUI(vSphere Web Client のプラグイン)と
CLI(serengeti)どちらでも、Hadoop 環境を構築できます。
ちなみに、これまで serengeti というプロジェクトで取り組まれていたもので
その名前が残っています。
この機能は、OVF 形式(.ova ファイル)で提供されていて、
vCenter から vApp としてデプロイできます。
BDE の vApp は、2つの VM を含みます。
この BDE で Hadoop クラスタを構成する場合は
検証目的でも Hadoop 環境にそこそこマシンスペックが高くないと厳しいと思いますが
この vApp 自体にはそんなにリソースを必要としません。
- management-server
Hadoop クラスタの自動プロビジョニングや、
クラスタへのノード追加、自動削除をする、BDEの管理サーバです。
SSH でログインして、CLI(serengeti という名前)を実行することもできます。 - hadoop-template
Hadoop 関連のサーバを自動構成する時に使用するテンプレート用 VM です。
vApp に含まれますが、普段は起動しない VM です。
それでは、BDE をデプロイしてみます。
今回は、vSphere 5.5 u1 の環境を使用しています。
まず、Web Client で vCenter にログインして、
インベントリのどこかに「OVF テンプレートのデプロイ」 をします。
vApp なので、一応 DRS クラスタにデプロイしています。
BDE の OVF ファイルを指定します。
- VMware-BigDataExtensions-2.0.0.951-1885370_OVF10.ova
今回は、BDE 2.0 を使用しています。評価版は MyVMware からダウンロードできます。
BDE の vApp は、
シックプロビジョニングの場合、デプロイに 40GB 以上のディスク容量が必要です。
シン プロビジョニングであれば、10GB に収まるようです。(初期だと 7.6GB)
これとはべつに、Hadoop クラスタの容量が必要になります。
EULA を「承諾」して「次へ」をクリック。
vApp の名前を変更できます。デフォルトだと
「vSphere Big Data Extensions Server」です。
デプロイ先のデータストアを指定します。
今回は データストアの空き容量があまりなく、
検証環境なので、今回は「Thin Provision」(シン プロビジョニング)にしました。
BDE の vApp に含まれる、
管理サーバが使用するネットワーク(ポートグループ)を指定します。
Network 1 は IPv4、Network 2 は IPv6 で使用するようです。
BDE の管理サーバに対する設定を入力します。
- 「Initialize Resources?」のチェックは ON にしておきます。
- VCSSO(vCenter SSO)の Lookup Service の URL は、
ホスト名の部分を VCSSOのアドレスに書き換えます。
VCSSOは、だいたいvCenter と一緒だと思うので、
ここでは、vCenter のアドレスを指定することが多いでしょう。 - 参照する DNS サーバのアドレスもここで指定します。
まだこの画面で入力します・・・
管理サーバのネットワーク設定も入力します。
- ネットワーク設定のタイプ(Static か、DHCP か)
- IP アドレス
- ネットマスク
- デフォルトゲートウェイ
入力したら「次へ」。
ちなみに、上記の画面の「~ Network 2 Settings」では IPv6 の設定も出来ますが、
今回は IPv6 を使用しないのでデフォルトのままにしています。
「次へ」・・・
確認画面が表示されるので、内容を確認して「終了」すると
OVF のデプロイ処理が開始されます。
OVF のデプロイ処理が完了すると、
下記のように vApp が作成されています。
VM が 2つ含まれていることもわかります。
vApp を「パワーオン」します。
BDE の管理サーバ(management-server)だけ起動し
テンプレート用 VM(hadoop-template) は起動されません。
以上、BDE のデプロイでした。セットアップはつづく・・・