Quantcast
Channel: VMware Communities : Blog List - All Communities
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3135

ネステッド vSAN ラボを構築するための工夫 Part.1。(物理 マシン ESXi ~ VCSA デプロイ)

$
0
0

前回はネステッド vSAN のイメージ(下記)を紹介したので、

今回はセットアップ手順での工夫についての紹介です。

図解 ネステッド vSAN ラボ。

 

一般的には、ESXi の Host Client や vSphere Client / vSphere Web Client といった

GUI のツールを利用することが多いと思います。

しかし、検証環境は様々なバージョン / 構成でセットアップすることが多いはずなので、

ここでは、パラメータ記録や自動化をしやすいように PowerCLI などを積極的に利用します。

 

最初にネステッド vSAN 環境のベースとなる 物理マシンの ESXi と、vCenter Server を用意します。

1box-vsan-11a.png

 

1-1. 物理マシンへの ESXi のインストール。

物理マシンへの ESXi のインストールは、通常どおり ISO イメージから作成した CD ブートです。

マシンの管理ボードなどから ISO ファイルをマウントできる場合は、ISO イメージそのものから、

PXE サーバを用意している場合は、Kickstart でインストールすることができます。

 

一般的には、インストール方法にかかわらず ISO イメージでインストールしたうえで

オフラインバンドル(zip ファイル)のパッチを適用することになります。

今回は ESXi 6.7 U1 の ISO を利用していて、その後のパッチは(まだないので)適用していませんが、

あらかじめ下記のようにオフラインバンドルファイルから

ISO イメージファイルを作成しておくと、インストール直後にパッチ適用された状態になるので便利です。

ESXi のオフライン バンドルから ISO イメージ ファイルを作成してみる。

 

1-2. 物理マシンの設定。

今回、ESXi インストール直後に、下記の ESXi 設定変更のみ実施しておきます。

  • ネットワーク設定。(IP アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ)
  • 時刻あわせ。NTP を設定して確実に時刻同期をするか、Host Client や esxcli などで手動で設定変更します。
    • ESXi の都合上、UTC(JST マイナス9時間)で設定します。
      これは、VCSA のデプロイ時に時間がずれていると失敗してしまうためです。

 

データストア名や仮想スイッチ / ポートグループの構成は、

この時点ではデフォルトのままです。

これらの設定変更は、この ESXi を vCenter 管理下にしたあとで実施します。

 

1-3. VCSA のデプロイ。

vCenter Server Appliance(VCSA)をデプロイします。

VCSA は、何度もデプロイするような場合は vcsa-deploy による CLI インストール(下記のような)がおすすめです。

VCSA 6.7 を CLI デプロイしてみる。(embedded-PSC x2 の Enhanced Linked Mode)

 

vcsa-deploy コマンドのオプションと、インストールで利用する JSON ファイルは、

VCSA 6.7 以前 / 以降 のバージョンでパラメータが異なります。

ちなみに VCSA 6.5 形式の JSON ファイルは、VCSA 6.7 でも利用できました。

 

本番環境での VCSA のデプロイは、FQDN でのホスト名指定が事実上必須ですが、

ラボのとりまわしをよくするためにホスト名のかわりに IP アドレスを指定して

デプロイすることもあります。(DNS サーバへの vCenter アドレス登録を省略できるので)

 

ちなみに複数、同名の VCSA をデプロイすると、証明書のエラーにより

Chrome などのブラウザで vSphere Web Client / vSphere Client が

表示できなくなることがあります。

その場合は、以前の投稿にも記載しましたが・・・

VCSA 6.5 U1 を CLI デプロイしてみる。(vCenter + embedded-PSC)

下記の要領で解消できることもあります。

ちなみに、何度も同じ名前で vCenter をデプロイしていると Chrome / Microsoft Edge で

証明書のエラーになり HTML5 Client / vSphere Web Client にアクセスできなくなることがありますが、

その場合はデプロイした VCSA の CA 証明書を(Firefox などアクセスできるブラウザで何とかダウンロードして)

インストールするとアクセス可能になります。

※その場合、証明書は「https://vCenterのアドレス/certs/download.zip」からダウンロードできます。

 

1-4. VCSA への物理マシン ESXi の登録。

デプロイした vCenter のインベントリにクラスタを作成して、物理マシンの ESXi を登録します。

せっかくなので PowerCLI 11 を利用します。

 

まず、PowerCLI で ESXi に接続します。

今回の vCenter のアドレスは「192.168.1.30」です。

管理ユーザなどのパスワードは、あえてデモ用としてよく知られているものを利用しています。

vCenter の SSL 証明書を入れ替えていないので、エラー回避のため「-Force」が必要です。

PowerCLI> Connect-VIServer 192.168.1.30 -User administrator@vsphere.local -Password VMware1! -Force

 

vCenter インベントリに、データセンター「LAB-DC」を作成します。

PowerCLI> Get-Folder -Type Datacenter | New-Datacenter LAB-DC

 

物理マシン ESXi を登録するクラスタ「MGMT-Cluster」を作成します。

ここではクラスタは必須ではないですが、せっかくなのでそれっぽく作成しています。

PowerCLI> Get-Datacenter LAB-DC | New-Cluster MGMT-Cluster

 

クラスタ「MGMT-Cluster」に、物理マシン ESXi「192.168.1.20」を登録します。

ここでも SSL エラー回避のため「-Force」が必要です。

PowerCLI> Get-Cluster MGMT-Cluster | Add-VMHost -Name 192.168.1.20 -User root -Password VMware1! -Force

 

次は vCenter からの操作で、物理マシン ESXi のうえに

ネステッド ハイパーバイザむけの ESXi と VM の準備をします。

 

つづく。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3135

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>