最近の vSphere の新機能では、SSD を前提としたものがいくつかあり、
たとえば、vSphere 5.5 からの新機能「VSAN(Virtual SAN)」でも SSD を必要とします。
しかし、ちょっと動作検証をしたいときにSSDを用意するのは、
結構ハードルが高いと思います。
そこで、
SSDではないハードディスク(SATA/SASなど)をSSDに見せかけて
使用する方法を試してみました。
今回試したESXiのバージョンは、ESXi 5.5 です。
~ # vmware -v
VMware ESXi 5.5.0 build-1331820
まず、WebClientからみると このESXiは非SSDだけを持っています。
しかもこれはネステッドESXiなので、
実際はVMDK(Local VMware Disk)ファイルです。
今回は、ここに表示されている 「mpx.vmhba1:C0:T2:L0」 を SSD に見せかけてみます。
まず、SSH で ESXi に直接ログインして、
これから SSD に見せかける HDD の状態を確認します。
まだ 非SSDです。
~ # esxcli storage core device list -d mpx.vmhba1:C0:T2:L0 | grep SSD
Is SSD: false
SATP要求ルール(ストレージデバイスの特性を設定できるもの)の設定で、
HDD を SSD に見せかける設定をします。
ちなみに SATP とは、正式には Storage Array Type Plugin とよばれる
ESXiを色々なストレージに対応させるためのモジュールです。
オプションに「enable_ssd」とつけることで、SSDとしてタグ付けできます。
~ # esxcli storage nmp satp rule add --satp VMW_SATP_LOCAL --device mpx.vmhba1:C0:T2:L0 --option=enable_ssd
~ # esxcli storage core claiming reclaim -d mpx.vmhba1:C0:T2:L0
さきほどと同様に確認すると、SSD として認識するようになりました。
~ # esxcli storage core device list -d mpx.vmhba1:C0:T2:L0 | grep SSD
Is SSD: true
Web Client からも、画面を更新するとSSDとして認識するようになっています。
SSD に見せかけているだけなので、性能がUPするわけではありませんが、
これで 普通の HDD で SSD 必須の機能が試せるようになるので便利です。
(しかもネステッドESXiでもOK)
この記事は下記を参考にしました。
virtuallyGhetto
How to Trick ESXi 5 in seeing an SSD Datastore
http://www.virtuallyghetto.com/2011/07/how-to-trick-esxi-5-in-seeing-ssd.html
ESXi および vCenter Server 5.5 のドキュメント > vSphere ストレージ > SSD の有効化
デバイスに SSD とタグ付け
http://pubs.vmware.com/vsphere-55/topic/com.vmware.vsphere.storage.doc/GUID-99BB81AC-5342-45E5-BF67-8D43647FAD31.html
KB#2013188: Enabling the SSD option on SSD based disks/LUNs that are not detected as SSD by default
http://kb.vmware.com/kb/2013188
以上、HDDをSSDに見せかける方法でした。